ミニカーの経年劣化について
今回はミニカーの経年劣化、経年劣化対策についてまとめました!大切なミニカーをお持ちの方は、ぜひご覧ください!
デカールの変色
デカールの透明フィルム部分が黄色く変色します。
デカールは塩化ビニル系のフィルムで紫外線によって劣化して黄色く変色してしまいます。
透明部分以外の色がある場所も黄色っぽくなったり色あせたりすることがあります。
変色を防ぐ方法
紫外線により変色するので日光が直接当たらない部屋で保管しましょう。
ですが古いものになると暗所で保管しても変色はしてしまうので、変色を全て防ぐのは難しいでしょう。
デカールの剥がれ/ひび割れ
変色の他にもデカールの劣化は剥がれやひび割れなどもあります。
剥がれやひび割れの原因としてはデカールの乾燥により起こります。
剥がれ/ひび割れを防ぐ方法
乾燥により起こるためある程度の湿度が保たれている場所で保管するのが望ましいです。
ですが多湿も危険!!塗装の劣化を進めかねませんし、ダイキャストミニカーですと錆てしまいます。
湿度を保つのは難しいという場合は最低限として直射日光や蛍光灯の照射を避け劣化を防ぎましょう。
タイヤ溶け/変形
タイヤがプラスチックの台座と癒着してしまう現象は、タイヤの素材である塩素ビニルやプラスチックゴムのような素材の中に含まれる可塑剤が気化する時に起きます。
可塑剤が気化した状態でタイヤがミニカーの重さに耐えきれず溶けた状態で変形して台座と癒着してしまいます。
タイヤ溶け/変形を防ぐ方法
メーカーによっては癒着対策の為に、ミニカーを浮かせる対策がしてあることがあります。
ですがそれでも心配な場合はナットやワッシャなどをミニカーと台座の間に挟んでミニカーをより浮かすことで変形を防ぐことが出来ます。
タイヤ溶け/変形してしまった場合もとに戻すことは出来ません。
進行を遅らせるために保護液を塗るか、同じサイズのミニカーのタイヤと交換をするなどして対応しましょう。
タイヤひび割れ
タイヤにひびが入って割れてしまう現象も可塑剤が影響しています。
可塑剤が気化して硬化した状態でホイールから引っ張られてひびが入ってしまいます。
直射日光や蛍光灯の照射により片方のタイヤだけ劣化が加速していまう現象もあります。
タイヤひび割れを防ぐ方法
ひび割れを防ぐためには保護液を塗ることが重要です。
有名なものですとクレポリメイトやアーマーオイルなどが上げられます。
樹脂素材であれば保護液を塗ることにより変色や変形を減らすことが可能です。
保管環境にもよりますが1年に1回は塗り足すことで効果を持続させることが出来ます。
窓浮き
窓浮きはレジン素材のミニカーに起こる現象です。
作られた当初は窓枠のサイズに綺麗に合わせてパーツが成形されているので綺麗に収まっていますが、経年劣化によりレジンの収縮が起き、窓枠が変形して収まりきらなくなりパーツが浮いてしまうのです。
変形してしまったパーツを戻すことは出来ないので、修理する場合は目立たないようにバキュームパーツを乗せるしかありません。
窓浮きを防ぐ方法
収縮は気温差により起こるので一定の温度を保っていれば窓浮きを防ぐことが可能です。
ですが夏は暑いし冬は寒い、その中で一定の温度を保つのはほぼ無理です。
ある程度劣化を遅らせることは出来るかと思いますが、レジン素材のミニカーの宿命ですね…
塗装の浮き、気泡
塗装の浮き、気泡の原因は湿気です。
デカールが乾燥してひび割れしてしまわないように湿度を上げると今度は塗装に浮きや気泡が出来てしまいます。
デカールがひび割れしないように湿度を上げると塗装に浮きや気泡が出来、乾燥させるとデカールにひび割れが出来る、まさに負のループ!!
塗装の浮き、気泡を防ぐ方法
塗装の浮き、気泡の原因は湿気ですので乾燥剤などを入れて湿気対策をする事により塗装の浮き、気泡を防ぐが可能です。
乾燥しすぎるとデカールに影響が出てしまうのでそのバランスが難しい…
日焼け
デカールの変色と同じく紫外線による日焼けも大敵!!
紫外線の当たり具合によっては半分だけ色が違う…なんてこともありえます。
日焼けを防ぐ方法
日光や蛍光灯から出る紫外線により日焼けが起きるので、紫外線が少ない暗所で保管することがオススメです。
せっかく買ったから飾りたいという方は、窓にUVカットフィルムを張ったり、UVカットのコレクションケースに入れるなど、とにかく紫外線対策を万全にして少しでも紫外線に当たらないように飾りましょう。
まとめ
敵は紫外線・温度・湿気の3つ!!!
すべて防ぐことは出来ないので劣化を遅らせることしか出来ませんが、大切なミニカーコレクションを守るためには少しの手間が必要かもしれませんね!